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「労働以上の価値あり」マイナビ社員が北海道で農業バイトを経験

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結論、やって良かった農業バイト

今回の農業バイト、きっかけは北海道・十勝地方のとあるJAからのSOSでした。

JA担当者

農繁期の人手が足りない。手伝いに来てくれないか?

「労働力不足」と言われる農業ですが、人手が必要な時期には波があります。十勝地方の場合、9月第1、2週の馬鈴薯の収穫、そして11月第1、2週の長芋の収穫では、十勝管内のみならず全道で一斉に収穫作業に入るため、労働力の不足が常態化していたのです。

このようにスポット的に人手が欲しいときの手段の一つが「農業バイト」です。農業バイトとは、農家が指導する元で、種まき・収穫・出荷など、人手が多く必要な農作業の手伝いをするアルバイトのこと。賃金をもらいながら普段は中々体験できない農作業ができるということで、農業に関心がある人や身体を動かす仕事をしたい人から注目を集めています

実はマイナビ農業では、『農mers』という人手が欲しい生産者と農業アルバイトがしたい人をマッチングするアプリを運営しています。「農業バイト、どんなものか知りたい」そう考え、割と即決で11月13日の一日、3名の社員が農業バイトを体験することになりました。

営業部の秋永くん、鴨井くん、制作部の柿内(記事の書き手です)の3人で行ってきました

最初に言うと、すごく楽しかったです。

いますぐ農業バイトに応募する(農mersのページに移動します)

体験したのはセンキュウの選別作業。センキュウって?

今回お世話になったのは、帯広市内で農業を営む前多幹夫さんの圃場。約40haという広大な面積で小麦や長芋、ビート、ニンジンなど多品目を栽培しています。

■前多幹夫さんプロフィール

帯広市内で畑作を中心に営農。十勝地区農協青年部協議会の会長を務める。学生の農業体験の受け入れなども積極的に行う。基本的には父、母、妻の志穂さんの4名で農業を行う。

前多さんの圃場。帯広市を含む十勝地方の1経営体当たりの経営耕地面積は45.7haと、都府県平均の約21倍

当初予定していた長芋の収穫作業は、生育が早まったことから我々がバイトをする日には終了し、代わりにセンキュウという植物の選別作業を行うことに。

センキュウ。膨らんでいるところが漢方の原料になります

センキュウは漢方の原料となる薬用作物で、血の滞りを直す作用があり生理痛や腹痛、頭痛、冷え性などに用いられています。
センキュウを含め、国内で流通している漢方薬の原料は、そのほとんどを中国産が占めていますが、農村人口の減少による生産量減やコストなどから、漢方の国産原料の需要が高まっています

前多さんのところでは数年前からセンキュウの栽培に取り組んでいます。「需要が高く、かつ周りに取り組んでいる人が少ない!」という点にビジネスチャンスを感じたことがきっかけでした。

前多さん

既存作物だけだとどうしても経営の先行きが不安だったので挑戦しました。あとは単純に好奇心からですね。

新しいもの好きの前多さん。農作業の傍ら、ハウスで肉用牛も育てています

雑談におやつタイム・・・あっというまの8時間

農作業当日の13日の朝7時50分。前多さんの家に集合した我々は、まず休憩室(前多さんの家のリビング横)で農作業ができる格好に着替えました。

農業バイトで準備したもの

  • 汚れてもいいスニーカー(屋内での作業でしたが、周りは畑。土埃で結構汚れます)
  • 汚れてもいい服(上記同様です)
  • 腕・靴カバー
  • 手袋(選別など、手元の細かな作業がある場合は軍手ではなくぴっちりしたビニールタイプがおすすめ)
  • タオル

今回は前多さんとJAがお昼ご飯、飲み物を準備してくれましたが、農業バイトの際は持参がマストです。周囲にコンビニ・飲食店はありません

8時になり、作業についての簡単な説明を受けた後、早速バイト開始です。

マニュアルも用意されていますが、基本は『やりながら慣れる』スタイルです

座りながらの作業です。ヒーターが焚かれているので快適

選別作業は極めてシンプル。センキュウの茎と膨らんだ部分をはさみで切り分けていきます。しかし、ベルトコンベヤーに乗って絶えず流れてくるセンキュウのうち、切り分けが必要なもの、不要なものを瞬時に見極めてハサミを入れていく作業は、反射神経と熟練の判断力が必要で意外と大変。「なんだ、簡単じゃん(飽きそう)」と舐めていた我々は、冒頭10分は大量のセンキュウをただ見送るだけの時間になっていました

想像の5倍速いベルトコンベヤー。たまに石も流れてきます。左は熟練アルバイターの加藤くん

マイナビ

正直パニックです。どうしたらいいですか。
まずはとにかく怪しい(切り分けが必要そうな)センキュウをベルトコンベヤーから下して手元に集め、隙を見て切っていくと効率がいいですよ。

アルバイター加藤くん

とはいえ、一緒に作業を行った加藤くんと、前多さんのお母さんからアドバイスをもらいながら試行錯誤していると、この単純作業がだんだん楽しくなってきました。

黙々と作業する二人。普段の仕事と全く違うので新鮮だったようです

もっと慣れてくるとおしゃべりを楽しむ余裕も。J-POP好きの志穂さんセレクトで星野源やSMAPを聴きながら、最近ハマっているドラマの話、北海道グルメの話、娘さんとの旅行の話・・・さまざまな話を楽しみました。「手が動いていれば何してもいい」という前多さんのシンプルな作業ルール、わが社にも導入したいです。

10時と15時に2回はさんだおやつタイム。定番お菓子から地元スーパー限定の珍しいお菓子まで楽しみました

12時のお昼休憩ではお弁当の他、前多さん手作りの豚焼きと豚汁の提供も。みんなで食卓を囲み食事をとるという、ごく普通のことも一人暮らしをしている我々にとっては中々ない経験。良い思い出となりました。

加藤くんの案内のもと、農場のプチツアーを実施。「国産ラム肉はきっと需要があるはず」と去年から飼育を始めたそうです。なんでもやってみる前多さん

無限に広がる畑も東京住みの我々にとっては新鮮。テンションが上がります

昼休憩が終わると、バイトの終了時刻である16時まではあっという間。大きなフレコンにたっぷり2袋、仕分けが完了したセンキュウが詰まっているのを見ると達成感もひとしおです。農業のやりがいに「自分の頑張りが形で見える」点を挙げる農家が多いですが、これは本当です

漢方の製薬会社に出荷されます。薬になると思うとなんだか誇らしい

マイナビ

我々の働き、結構貢献できたんじゃないですか?
浮いた時間で違う作業ができるので助かった。もっと腕を磨いてまた来週も来てください。

前多さん

マイナビ

(どこで磨けばいいんだ・・・)

リアルは現場に行かないとわからない

今回のバイトで一番感じたのは、「農業って本当に楽しいんだな」というところ。私たちが普段やらない作業を体験できたからではなく(もちろん楽しかったですが)、前多さんたちが実にいきいきと仕事をして、夢を語る姿を見て思いました。

東京出身の加藤くん。海外で農業留学の経験があるほどの農業ガチ勢です

人手の問題、販路の問題、課題はまだまだたくさんあるものの、一つずつ改善していけばもっと農家が農業を楽しめるはず。農業を楽しむ人がもっと増えるはず。自分たちの本来の仕事の目標がより明確になりました。

マイナビ
秋永くん

実際に農業をすることで、改めて自分たちは情報を通じて「生産者を豊かにする」ということを目指して活動しているということや、生産者さんがいてこそ成り立っているビジネスであるということなどを再認識するとても貴重な機会になりました。

マイナビ
鴨井くん

こんなに前向きに農業をしている人がいて、そこで右腕として頑張っている方もいて、そんな方々と一緒に農業を盛り上げていく仕事を自分はしているし、もっともっとその意識を持って仕事をしていかなければならないと思いました!

ジンギスカンを食べながら振り返りました。お肉は超おいしかったです

社会人にこそ勧めたい農業バイト、おすすめのアプリも紹介

今回は北海道での体験でしたが、農業バイトは日本全国どこでも体験できます。「興味があるけどどうやって求人を探せばいいのか・・・」「近場で体験したい」・・・そんな方にお勧めなのが【農業に特化したマッチングアプリ 農mers】。登録・利用料無料で全国の農業バイトの求人情報を検索・応募することができます。バイト当日までの不明点は農家と直接チャットして解消できるので、初めての方も安心です。

すきま時間を使って農業の楽しさを気軽に体験でき、かつ農家にも喜ばれる農業バイト。農業や食に関わる仕事を行っている方にとってはビジネスのヒントにもなることでしょう。個人的には普段農業と関わりがない職種の方にこそお勧めしたいです。気になった方はぜひアプリをダウンロードしてみてください。

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