スワッグとは?
スワッグとは、さまざまな種類の花や葉などを束ねて飾り付けたもののことを指します。主に自然の素材を生かしたデザインで、素朴な雰囲気を感じます。
スワッグの名前の由来はドイツ語の「壁飾り」。生花を使用したものや、ドライフラワーを使ったものがあります。生花のスワッグは新鮮な花や葉などを使用するため、見た目が鮮やかな色彩で、その季節に合った花を使うので季節感を楽しむことができます。
時間がたつにつれ、色や形が変化していく過程を楽しむことができるのも生花を使う魅力です。一方、ドライフラワーを使ったスワッグは乾燥させた花や葉を使用するため、同じ姿を長期間楽しむことができます。
スワッグの寿命は半年から1年
生花を使ったスワッグは、2~3週間でドライフラワーに仕上がります。花を逆さまにしてつることで花首が曲がるのを防ぎ、状態のいいきれいなドライフラワーの仕上がりになります。ドライフラワーのスワッグは飾った後、特に手入れをする必要がないため、手軽に楽しむことができます。直射日光が当たる場所、湿気が多いところは避けて飾りましょう。基本的に、3カ月くらいから色あせが始まり、半年から1年で色が抜けていきます。
スワッグとドライフラワーの違い
スワッグは壁飾りの意味を持つ装飾品で、ドライフラワーは「乾燥させた花」の意味をもつ花材です。つまり、ドライフラワーはスワッグに使われる素材の一つということです。ドライフラワーは水を必要としないためお手入れも少なく、水やりや水替えを必要とせず気軽に楽しめます。
スワッグを玄関に飾るメリットや意義
スワッグの起源はヨーロッパで、空気の浄化や魔よけのためにハーブなどを束ねたものを家につるしたことからきています。スワッグはインテリアのアクセントになるため、物足りなさを感じている空間に飾るのがおすすめです。玄関はインテリアがなく殺風景になりがちのため、スワッグを飾っておしゃれな空間にすることができます。花や植物が家の出入口にあることで、爽やかな印象を与えることもできます。
風水的に良い飾り方
スワッグを飾る際には風通しのよい場所に飾るようにしましょう。風通しのよい場所に飾ることで、気が流れやすくなり悪い気がたまりにくくなるといわれています。
そこでおすすめなのが窓際です。西日の当たる場所であればさらに運気が上がるとされています。カーテンレール部分につるして飾れば、さりげなく飾ることもでき特別な道具も必要ありません。窓際以外だと、人がよく行き交う場所も風水的におすすめです。階段の踊り場や廊下に飾るといいでしょう。風水では清潔を保つことが運気を上げる上で大切なポイントとされています。ほこりがたまらないようにこまめなお手入れをしましょう。
スワッグに向いている植物と向いていない植物
スワッグを作る前に確認しておきたいのが、スワッグに向いている植物と向いていない植物についてです。初めて作る場合は、失敗しにくい植物を選びましょう。
向いている植物
スワッグに向いている植物はドライフラワーにした時にきれいに仕上がるものが適しています。具体的にはあじさいや、千日紅、ユーカリ、スターチス、カスミソウなどです。葉や花、実が落ちにくいものがおすすめです。また、千日紅やスターチス、カスミソウなどは生花の状態とドライの状態では大きな変化がなく長く楽しむことができます。
向いていない植物
マーガレットやガーベラ、スイートピー、カーネーションなど花びらが大きく薄いものはドライにした時花びらが茶色くなるので、これらの花々は生花で楽しむのが一番です。
プロが伝授! スワッグの作り方
部屋や玄関、リビングに飾ることで空間がナチュラルでおしゃれな雰囲気になります。自分のお気に入りの花や葉を使い簡単に作ることができるので自分用にはもちろん、相手の好きな花を使って作ることで贈り物にも喜ばれます。ここではスワッグの簡単な作り方をご紹介します。
①材料を準備する
用意したい材料は以下の通りです。
・束ねたい花や葉(ドライでも生花でもOK) ・束ねるためのヒモ(麻ヒモを使うとナチュラルな雰囲気に仕上がります。強度のある草でも縛ることができます。) ・スプレーのり(花が落ちやすいドライフラワーにかける時に使います) ・ワイヤーや輪ゴム(ヒモで束ねるだけでは花がうまくまとまらない時に使います) ・お好みで好きなリボンや布 ・花はさみ(工作用のはさみでもOK) |
②完成形をイメージする
どの花をメインにもってくるか、サイドに置く花はどれにするか完成のおおよそのイメージを付けます。壁につく面はなるべく平らな方が飾りやすいです。
③花の長さを調整する
束ねるポイントよりも下にある余分な葉をはさみで切ります。ワイヤーや輪ゴムで仮止めすると切りやすいです。
④ヒモやリボンで花を束ねる
飾っているうちにゆるんでくるため、なるべくきつめに結びます。麻ヒモやワイヤーで縛った上から好きなリボンや布を巻くとオリジナリティがでます。葉を巻くとよりナチュラルな仕上がりになります。
「ミモザ」を使ったスワッグの作り方
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ミモザ
黄色く小さな可愛い花を咲かせ、春を告げる花として知られるミモザのスワッグは大人気です。ミモザは乾燥しやすいため、初心者でも簡単にドライフラワーにしてスワッグに仕上げることができます。
まず、ドライにするためハンギング法を使います。ハンギング法は、花束を逆さにしてつるし、ドライにする方法で簡単です。ドライにした後は、飾った時に黄色の花が壁にあたらないように束ねます。テーブルの上に葉を置き、その上にミモザを置いてから束ねるとバランスよく作ることができます。花が落ちやすいため、スプレーのりやドライフラワー用の硬化スプレーをかけると長持ちします。
「ユーカリ」を使ったスワッグの作り方
ユーカリはハート型のような大きな葉の「ポポラス」と、小さな葉が重なり合う「グニー」を使用します。どちらも手軽に手に入ります。葉の大きさの異なるものを組み合わせることで立体感が出ます。長い葉から順番に、短い葉を重ね合わせるように束ねていきます。7~8本重ねて十分にボリュームが出たら全体のバランスを整え、茎の部分を結びます。日がたつと茎がやせるため何度か巻きつけてきつく結びます。
プロが伝授! スワッグのアレンジした飾り方
スワッグは壁にかけて飾るイメージがありますが、立て掛けたり、置いたり、花瓶に入れたりとさまざまな飾り方を楽しむことができます。
①壁にかけて飾る
販売されているスワッグの多くは壁にかけるための輪っかがあらかじめついているものが多いので、押しピンで簡単に飾ることができます。輪っかにS字フックをかけることでカーテンレールなどに飾ることもできます。
③棚などに置く
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壁にかけて飾る
花瓶や高さがあるコップなどにスワッグを入れて飾ることもできます。
大きな花を束ねた場合などは、置いて飾ることでより華やかに見えます。
また、籠に入れることでよりナチュラルな雰囲気を楽しむことができます。
畑にある草でスワッグを作ってみた
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エノコログサのスワッグ
農家でもある筆者が畑で見つけたエノコログサを使ってオリジナルのドライフラワーをつくり、スワッグにしました。エノコログサはねこじゃらしとも呼ばれ、ふわふわした姿が可愛らしいです。茎にインクを吸わせることで赤やグリーン、ブルーに染まり、また違った印象になります。その他、スギナや小麦もドライ加工してスワッグにすることができます。スワッグにする素材がないか散歩しても楽しいでしょう。
まとめ
本記事ではスワッグとは何か、ドライフラワーとの違い、作り方や飾り方をご紹介しました。自分の好みの花や葉を好きなヒモやリボンで束ね、オリジナルのスワッグを作り飾ることは日々の暮らしを豊かにします。売られている花だけではなく、野に咲く花や草もドライにしてみるのも楽しいですよ。ぜひ、季節に応じた植物でスワッグのある暮らしを楽しんでください。