商品として国内で流通させることを目指しており、森林研究所の水谷和人主任専門研究員(63)は「栽培化に向けて一歩ずつ進んでいる」と話す。
水谷さんによると、トリュフは生きた樹木の根に共生して養分を取り入れる「菌根菌」の仲間。2016年に国内で自生している黒トリュフ「アジアクロセイヨウショウロ」の菌をつけたコナラの苗木を岐阜県内の試験地に植えたところ、23年10月、黒トリュフが2個でき、国内初の人工発生に成功した。
今年10~11月には12個発生。苗木に付けた菌と遺伝的に同一だったことから、菌が定着し、土中で安定的に増殖しているとみられる。
5日に採ったばかりのトリュフは、熟成させたものに比べると香りは薄く、切った断面は大理石のような模様だった。
研究所は再現性を確認し、短期間で安定的に栽培できる技術開発を進めたいとしている。
(c)KYODONEWS
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人工黒トリュフ、今年も発生成功 「栽培化へ進展」、岐阜試験地で
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